フィンランドのコロナ対応記録 5/12更新
聞かれることがとても多いので、今後の記録用に更新しながら残していく。
〇2月26日フィンランド人感染判明。フィンランド内では感染2人目。
それまでは北部ロヴァ二エミにて観光中の中国人1名がかかっていることが判明し、隔離、入院していたのみ。
〇3月16日16:50からのフィンランド政府会見実施
※Takako Servoさん訳, Facebook投稿より許可いただいて引用しています。
あくまで皆様、政府発表を正とし、和訳概要は暫定、内容把握のためにご利用ください。
・~2020年4月13日まで例外時対策法を採択、3月17日、国会で承認され次第発効。
・保育所、プリスクール(就学前児童教育)、は実施。
・社会の基盤システムに従事する親(医療従事者、警察、消防などなど)の児童が1~3年生の場合の為、開校。特殊支援教育を受けている児童も同じく。
・ただ、上記の児童、そのほかの義務教育児童は在宅が可能ならそうするように。
(多くの自治体で既にオンライン授業やクラウドシステムでの課題を出してますが)
・高校、職業専門校、高等教育(応用科学大、大学など)、生涯教育も開校せず、できる限り対面授業以外の方法で自習も活用し授業内容を提供。
・公共、民間含め医療機関のキャパシティは強化。また社会の基盤機能確保の為、組合などで合意した雇用契約で定めた労働時間も必要に応じ超過する事も許可
・公共の場での集会は10人まで。
・公共の美術館、劇場、図書館、移動図書館、プールも含むスポーツ施設、若者が集まれるスペースや高齢者のデイケア等も閉鎖。民間も同様にするよう推奨。
・高齢者、持病などがあるリスクグループの施設への訪問禁止。
・外部者のこうした施設への訪問も禁止。出産時や、ターミナルケア等の際、症状のない家族や配偶者の同行について例外措置はあり。
・公共、民間の組織での雇用はできる限りリモートワークへ移行。
・70歳以上の者はできる限り他人との面談は禁止。国会議員や自治体の意思決定者はこの限りではない。
・コロナウィルス感染テストのキャパシティも強化(THLは地方医療機関へも協力)
・国境は準備が整い次第閉鎖。フィンランド国民、在住者のフィンランドへの帰国、入国は許可。ただし2週間自宅などで隔離のこと。国外一時滞在中のフィンランド人は速やかに帰国のこと。北部、西部国境を通じるスウェーデンへの通勤等は許可。物流は止めず、これまで通りとする。
・フィンランド人およびフィンランド在住者の海外旅行は禁止(注:must not travel abroadという表現。留学生の日本帰国、駐在員帰任などはこれに当たらないと思われますが!?)。
・公衆衛生の観点から外出禁止などの制限令を出す場合もありえる。
・フィンランド国防軍が国防、国内の安全を確保。国のその他の組織が必要に応じて支援する。
(フィンランド政府サイト:https://valtioneuvosto.fi/artikkeli/-/asset_publisher/10616/hallitus-totesi-suomen-olevan-poikkeusoloissa-koronavirustilanteen-vuoksi )
ここからは
カトリ・クルムニ財務相の発言要約
・経済支援:政府は1億ユーロの緊急財政支援を行う。
・中小企業への融資枠はFinnveraが20億ユーロから40億ユーロへ拡大。
・政府は地方への支援を今後財源(税収)から行う。
・政府が公約に掲げた3000人の雇用増大はかくなる状況の為不可能とし、まずは現状の雇用の維持、社会の弱者の救済に務めるものとする。
〇3月30日の政府発表
●ウーシマー(ヘルシンキ首都圏含む南部エリア)県の封鎖は引き続き4月19日まで。
通勤する者は雇用者よりの内容を各道路沿いに設けられたチェックポイントで警察に示せるよう準備のこと。
補足:本日週明けで、実際行き来が増え、朝通勤時間は1-1.5h待ちの行列となった。警察や軍隊を常時継続動員できるかは不確実なため、今後の体制を内務省で検討。
●学校の遠隔授業は4月13日までとしていたが、一か月延長、当面5月13日まで。
●保育所の利用率は22%、小学校の1-3年生は両親の職業に関わらず登校可能としたが、7%の利用にとどまっている。すべての家庭、保護者に強く感謝。
教員も毎日試練の連続と思うと教育相より。各自治体、教育機関が、このまま年度が5月末で終わり対面授業ができない場合、秋に年度開始を早めるかは決定可能(実施主体なので)とのこと。
●レストラン等宿泊・飲食サービス業のイートインは2か月の間、5月末まで停止。デリバリー、テイクアウトは可。全国対象。
●集会の制限も引き続き継続
●コロナウィルス感染のテストはキャパシティを上げていく計画(具体数提示はなし)
●北部スウェ―デンとの国境では、(補足:最近スウェーデンからの通勤等感染増加の傾向から)物流は自由だが人の往来を厳格化。
●フィンランド全体の判明した感染者数は1313名、集中治療49名、死亡13名。(3月30日午後、国立健康研究所THL提供)
●首相からは皆さんに不自由をかけているが、国民の柔軟な対応に感謝、お陰で効果(感染の急激な拡大は避けられている)があると思うが、ここで気を緩めてはならない為の延長であると。
●明日これら一か月程の延長の政府法案を国会に提出。(補足:政府が非常事態法を適用できる期限延長は一度に最大半年まで。)
ソース:
https://yle.fi/uutiset/osasto/news/finland_extends_coronavirus_emergency_measures_to_mid-may/11283446 (国営放送 英語版)
https://valtioneuvosto.fi/en/frontpage (政府 英語版)
〇コロナ最新情報 (英語版)Finnish institution for Health and Welfare
https://thl.fi/en/web/infectious-diseases/what-s-new/coronavirus-covid-19-latest-updates/situation-update-on-coronavirus
〇4月15日の政府発表
4月15日,フィンランド政府は,3月28日から開始されたウーシマー郡と他地域との移動制限措置を解除したと発表。しかしながら,フィンランド政府は引き続き国内におけるレジャー等のあらゆる不要不急の旅行の自粛を要請。また,下記にあるような他の各種規制措置は継続。
(1)EU域・シェンゲン域内外の国境管理(フィンランドへの入国制限)。
(2)公共の場所における10名超の集会の禁止。
(3)国外から入国する者(国籍を問わず)に対する14日間の自宅での自主待機の要請。
(4)病院,ヘルスケア・センターなどへの訪問の禁止。
(5)学校等教育施設等の閉鎖等の措置。
(6)飲食店内で飲食物を提供する営業の停止。
在フィンランド日本国大使館メールより引用
〇4月29日政府会見
小中学校5月14日より段階的に開校。ガイドラインに沿って分散登校などの対応をしながらおこなう。
〇5月6日政府決定 (下記内容は在フィンランド大使館メールよりまとめ、5月12日受信)
●フィンランド政府は,5月13日までとされていた新型コロナウイルス感染拡大に伴う各種規制措置(飲食店の営業規制,学校等教育施設等の閉鎖,公共の場所における10名超の集会の禁止等)を一部解除,緩和することを決定。
●出入国規制については,5月14日より,必要不可欠な用務のある場合等一部緩和されるが,6月14日まで継続されることが決定。
●フィンランド国内では6,003件の感染症例(内死亡者数275件)が確認されている(5月12日THL発表)。引き続き,定期的なうがいや手洗い等の感染予防対策の徹底。
1.6日,フィンランド政府は,新型コロナウイルス感染拡大防止のための各種規制措置を一部解除,緩和することを決定。主な規制措置の解除,緩和の情報は以下のとおり。
(1)5月14日から,保育施設,就学前教育,小中学校の再開。適切に管理された状況下での高校,職業学校,大学等の教育施設の再開(但し,今学期中は(5月末頃まで)遠隔教育の継続を推奨)。
(2)6月1日から,飲食店の営業再開(店内での飲食物の提供)。
(3)6月1日から,美術館,劇場,文化施設,図書館,水泳プール,その他運動施設,高齢者デイケア・センター,リハビリテーション施設等の屋内公共施設の再開。
(4)6月1日から,集会参集者人数制限を現行の10人から50人へ緩和。なお,500人を超える大規模イベントの開催は,7月31日までを目途に禁止。
(5)ヘルスケア施設,社会福祉施設への部外からの訪問に関する規制措置は,当面継続。
2.出入国規制については,5月14日より一部緩和され,以下(1)(2)のとおり。それ以外の場合は6月14日まで継続される予定です。なお,国外から入国する者(国籍を問わず)に対する14日間の自宅での自主待機は引き続き要請されている
(1)EU及びシェンゲン域内国境:5月14日から以下を許可
(ア)フィンランドへの帰国(フィンランドに在留許可のある外国人を含む)
(イ)他のEU・シェンゲン域内の国への帰国,もしくはそれらの国を経由しての帰国(EU市民またはEU・シェンゲン域内に居住している者)
(ウ)業務のための移動,その他必要な移動(※)
※対象
・通勤
・外交官,国際機関職員,業務のため移動する軍関係者・援助機関関係者
・フィンランドへの留学生
・フィンランドの在留許可を得て入国する者
・重要な家事都合(冠婚葬祭等)で渡航する者
・人道上の理由等で渡航する者 等
(2)EU及びシェンゲン域外との国境:5月14日から以下を許可
(ア)フィンランドへの帰国(フィンランドに在留許可のある外国人を含む)
(イ)他のEU・シェンゲン域内の国への帰国,もしくはそれらの国を経由しての帰国(EU市民またはEU・シェンゲン域内に居住している者)
(ウ)外国人(EU市民・シェンゲン加盟国民以外)の出国
(エ)必要な移動(※)
※対象
・保健,救急,高齢者ケア関連業務に従事する者
・貨物輸送関係者
・外交官,国際機関職員,業務のため移動する軍関係者・援助機関関係者
・フィンランドの在留許可を得て入国する者
・人道上の理由等で渡航する者 等
〇5月12日教育大臣会見
子どもによるコロナ感染拡大のリスクは極めて低いので、小中学校は予定通り、今週木曜の14日より2週間再開する。その後6月より通常通り夏休みに入る。
風邪の症状がある人は登校しないように、ガイドラインに沿って密集を避けて再開されるようにと話している。
5月12日のリー・アンデルソン教育大臣会見。
ちなみに、日本ではかの有名な1990年代の教育改革者として知られるオッリペッカ・ヘイノネン氏は、特別な事情がある場合を除いて、学校再開した場合には必ず登校するようにと言っています。
0コメント