【訪問】OSAO(職業専門学校)へ!

OSAOという職業専門学校に行ってきました!

フィンランドの教育システムでは、小中学校が一緒になった総合学校で義務教育を終えた後、普通高校にいくか、職業専門学校に進学します。ヨーロッパの多くの国がそうであるように、職業訓練をおこないます。学校での勉強とともに、徒弟制度といって、実際の職場で働きながら学びます。基本的には3年通います。オウルにあるOSAOでは8ユニット(8個のキャンパス)があり、

・Culture

・Business and Administration

・Social Services; Health and Sports

・Technology, Communication and Transport

・Tourism

・Catering

・Natural Sciences

など学ぶ事が出来ます。美容師やファッション関係、旅行関係、トラックのドライバー、会計士など数多くの資格を取ることができます。

1年間学んでから、専門の領域がちょっと自分には合わないな、とかほかのものに興味が出たら、変更することも可能です。

写真にはないのですが、様々な理由で欠席した期間がながく、フォローが必要だったり、授業についていけずサポートが必要な人が集まれる、教室もありました。常駐の先生が2人いて、なんでも相談できるような…なんだか保健室のような笑。

その他、入学前に、移民などでフィンランド語で学ぶことが厳しい場合は、準備コースに参加し、言語への学習をしてから先に進むこともできます。また、ヨーロッパを中心とした海外での職業訓練の実施も積極的に行っています。

広々とした1Fカフェは、休み時間は大賑わいでした。

校内にある売店は、生徒たちで運営されています。サービスを学んでいる人たちが販売を、売られている商品は、料理の専門、農業の専門などの生徒たちが作ったものです!

日本の専門学校についても、これを機に色々と調べていたのですが、奥が深い…。

ちなみに、中学を卒業した後にくる生徒が割合として多いですが、一度就職してから、キャリアチェンジで学びにくる人も多いとのこと。2~3割近くが、大人だと言っていました。

勉強よりも、働きながら、実践しながら学びたい。自分の興味のある領域は決まっている。という人たちが集まります。細かな職種までは決まっていなくて大丈夫。入学してから、担任の先生やスタディーカウンセラーの人に相談しながら、進めていきます。


ちょっと話がそれますが、スタディーカウンセラーが登場するのは中学から。日本では担任の先生が進路のことも全部フォローしていると思いますが、フィンランドでは、キャリアカウンセリングの勉強をした人たちが相談にのります。つまり専門職に仕事を切り分けているわけです。担任の先生と共有しながら、一緒に進めていきます。


ドイツあたりが、もともと職業教育をリードしているので、ヨーロッパ全体の流れも見ながら、フィンランドのことを知っていきたいものです。

日本は、かつて私たちの親世代あたりまで、農業高校・商業高校・工業高校などが進路選択に当たり前にありましたが、今は多くが普通高校への進学。どうやらどこかで、ヨーロッパとは違えたんです。以前調べたのにな、読んでも読んでもすぐ忘れちゃう…。


職業訓練、職業教育はまだまだ勉強不足~頑張ります。

これから、日本はどちらへ向かうのかしら。


あ、OSAOへの視察は、ワークショップや授業の参加など希望のコースや長さによりアレンジしてくださるそうです!


たなか家 教育研究所 in Finland

フィンランドの大学院で教育を学ぶ妻と、情報配信・ツアー企画などをする夫のふたりで手掛ける教育研究所。様々な形で現地情報を交えての交流・調査など行います。

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