フィンランドの基本情報

上記データは各所からまとめたもので2017~2019年あたりの状況です。あくまで目安としてご覧ください。

フィンランドと日本の人口密度を比較するといかに、フィンランドに人が少ないのかわかるかと思います!通りで身近に森がある生活なわけです。

ちなみにフィンランドは世界一の森林国で、国土の75%ちかくは森におおわれ、10%は湖です。


またよく聞かれる質問として、言語があります。「英語が通じると聞きますが、暮らしていけますか?」という質問には「仕事さえあれば暮らしていけますが、フィンランドで仕事を探すのであれば、フィンランド語を学ぶことが前提になると思います。」とお答えしています。スーパーの商品はぜんぶフィンランド語とスウェーデン語での表記ですが、馴れれば&調べればそんなに苦労しません。人々も英語を話せる人が多いので尋ねれば助けてもらうことも可能です。とっても田舎だったり、年配の方は話せない方もいますが。

ちなみにフィンランドは2018年のデータによると80%近くがフィンランド語を話し、5%程度がスウェーデン語を話す人たちですが、現在フィンランド語、スウェーデン語の2つが母国語とされ、小学校から必ずもう1つを習うようになっています。

この言語のことは以前からフィンランド内でもスウェーデン語は母国語のままにするのか議論になっているようですが現在は2つあります。


移民の割合は日本の方が低いようですが(データが様々で正確値不明)人口にするととても多い。日本も自治体によって複数の言語への対応がなされていますが、いかにそれが大事なことなのかフィンランドで暮らして体感しています。

特に、急を要する病院の情報など。以前、病院に電話をかけた際に自動音声での対応となり、「1か2か3を選んでください」らしきことが流れるのですが(フィンランド語勉強しているので数字は聞き取れます)、何だったら1なのか聞き取れない。。つまり意味がない!そこで近所の薬局にとびこんで(1軒目は対応してもらえず2軒目で)、店員さんに音声を聞いてもらい、訳してもらいました。

「ああ、日本にいる移民の人たちはどうしてるのだろう、困っていないかな、いや困っているだろうな」とこういった言語での悔しさや苛立ち、悲しみを感じるときは想いを馳せるようにしています。日本はフィンランドに比べ、道歩く人に英語で話しかけても、英語で普通に説明を返してくれる人はとっても少ないと思います。見てきいてわからず、誰かに尋ねてもわからない場合って本当にしんどい。孤立感が強まりますし、この国で生きていけないや、、もう嫌だ、、という気持ちになります。言語ってとても大きいです。思っている以上に。

フィンランドでは移民の子どもたちには学校で言語サポートの授業がありますし、大人も無料で言語学校に通うことができ、学んだ後に証明書を出してもらえ、仕事あっせんしてもらうことも可能です(ハローワークみたいな場所が担っています)。日本にも日本語教室が有志で開かれていたりしますが、もっと公式的なサポートになることを切に願います。

それと同時に、日本人が英語がもう少し当たり前に使えるといいなと思います。必要な環境におかれていないので、どれだけ受験のために勉強していても大人になって話せない人が多数派。フィンランドは、ゲームや映画などにおいて、人口の少なさからくるフィンランド語バージョンが存在しないから英語に慣れ親しむ機会が多く、必要になり、身になっていると聞きます。これから移民が増える日本、子どもたちは小1から導入が始まりますが、大人こそ変わる必要があるのではないかなと思います。いつか環境によって必要になるまでは難しいのかもしれませんが…。


独立したのが100年と少し前(1917年)というのも覚えておきたいポイントです。スウェーデン、ロシア(旧ソ連)の間に挟まれ支配されていた長い歴史があります。「耐え忍ぶサバイバー精神、自立」が強いフィンランド人の特徴は過酷な寒さだけが理由ではありません。

というわけで、フィンランド教育の理解を深める際にも、基本情報は重要になるので書き残しておきました。

たなか家 教育研究所 in Finland

フィンランドの大学院で教育を学ぶ妻と、情報配信・ツアー企画などをする夫のふたりで手掛ける教育研究所。様々な形で現地情報を交えての交流・調査など行います。

0コメント

  • 1000 / 1000