【イベント実施報告】フィンランドのキャリア教育
内容としては
₋フィンランドのアントレプレナーシップ教育の目的
-ナショナルコアカリキュラムにおけるアントレプレナーシップの位置づけ
-各自治体に任されているアントレプレナーシップ教育
-Ouluにおけるアントレプレナーシップ教育の仕組みと事例
をご紹介し、私たち夫婦が引っ越してきて8か月段階で、感じている印象をお話しました。
※「アントレプレナーシップ教育」は日本でいう「キャリア教育」と多くの部分で重なっています。ちなみにフィンランドでは「キャリア教育」という言葉はありません。
沢山いただいた質問とその返答をいくつかご紹介します。
Q.北欧では、どんな職業の人もプライドを持っていて、職業の貴賎がないと聞いたことがあるのですが、本当にそうなのか?
A.私の意見としては、フィンランドでは貴賤の幅は日本に比べたらかなりすくないと感じます。
Q.フィンランドで、キャリア系の教育をしている先生はどんな人なのでしょうか?
A.ものによります。キャリアガイダンスはスクールカウンセラー。Me&MyCityを導入しているのは、担任の先生。また外部の団体と連携している授業がある場合は、民間団体のスタッフが担当します。
Q.進路選択において王道や少数派みたいな文化はありますか?
A.王道、少数派というとらえ方をあまりしないのがここの文化だと感じます。自分が求めたい道があるから行く。それが多数派のものだろうが、少数派のものだろうがあまり気に留めません。選ぶ基準が比較的明確なんですよね。なので、ブランドものも流行りにくいらしい(余談ですが)
Q.地域ごとの方針の違いが、能力差・情報量の差に現れたりしていますか?
A.PISAのスコアのような基準で見たら出ています。ただ、そもそもその他者比較における能力伸長を国としても、個人としても求めていないです。求めているのは、個々がどれだけ変化できるか(自分の中の基準)。また情報量についても同じで、あまり情報量を求めていないように感じます。選択肢を増やすことが”良”とは考えていない節があります。
Q.フィンランドに来て1番驚いたことは何ですか??
A. 無意識に飛び込んでくる情報が少ないこと。
日本で暮らしていると、広告、メディアなどから無意識のうちに情報が飛び込んできます。ですが、ここで暮らしていると広告はほぼない。テレビをつける習慣があまりないので、テレビからの情報量も少ない。そのため、迷わされることが少ないです。
あと、ストライキが多いこと。労働者が意思表明するんですよね。コロナにはいる前の5か月くらいのあいだだけでも3社(団体)くらいはストを起こしてました。
質問から私たちも学ぶ機会をもらっています。私たちもまだまだ研究中です。あくまで上記はお答えした時の私たち個人の見解です。
参加の皆さんが今回をきっかけに日本・フィンランドへの理解を深め、新たなアイディアやアクションがうまれていたら嬉しいです。
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