フィンランドにおけるコーヒールームの重要性
コーヒールームの存在が、フィンランド人の1つの文化だと感じる。本当にどこにでもある。
どこの学校の職員室も、ゆったりできる場所になっていて、必ずコーヒーメーカーがある。
高校にもコーヒールームがあった。高校生用のコーヒールーム。先生だけではなく、生徒にとっても必要と思われている。ゆったりできる場所とコーヒー(いつも紅茶もある)。
大学にもカフェやコーヒースタンドが各所にある。必ず座る場所がそばにある、そこらじゅうにイスやソファがある。
先日フィンランド人の知人が出張で1か月日本に行っていた。
帰ってきて色んな気づきを聞かせてくれたのだが、印象的だったのは「職場に休憩場所がないんだよ、困った。」ということ。彼は、休憩する場所がないから、職場の階段を行ったり来たりしてリフレッシュしたといってた笑。ただ座って、ゆったりしたかっただけなのに、と。
ちなみに、宿泊していたAir bnbのアパートにはコーヒーメーカーがなくて、わざわざコンビ二に行ってコーヒー買って帰るのも面倒だな、と思って、最初の数日であきらめたそうだ。「コーヒーメーカーは必需品だよ」といってた。確かにフィンランド人にとっては間違いなく必需品だ。
上の写真は2枚とも小学校の職員室。先生たちが休み時間やお昼の時間にきては、コーヒーを飲んだりお菓子などを食べたりしている。
とってもリラックスした雰囲気。一人でのんびりしている先生もいれば、何人かで話している先生もいる。
保育園でも、先生たちがコーヒーを飲んで30分は休憩をするといっていた。午前の子どもと午後にくる子どもたちの間にはつかの間だけど、必ず休憩取らないといけないのよ。と。
大学時代、小学校でボランティアをしていた時、先生という仕事は、トイレに行く暇もないなあと思ったことがある。でも、サステナブルであるためには、「休憩」「リラックスする」という時間を毎日取り入れることが大事なのかもしれない。
フィンランド人の友達の「職場に休憩する場所がない」というのは、面白い気付きだった。確かに、喫煙ルームはあっても、ただ座ってくつろぐスペースが、どれだけの会社にあるのだろう。彼の会社は、世界でも大きな企業だ。それでも、日本の支店には、ソファなど従業員がゆっくりする場所がない。私自身も、日本ではデスクで買ってきたコーヒーを飲みながら仕事をすることがあっても、そもそもただくつろぐ場所が職場に必要だと思ったことがなかったので、ちょっとびっくり。日本の職場文化では、ない発想だ(外資系だとあるかも)。
先日いったコミュニティセンターと学校が一体になった施設の、先生のロッカー横の主に先生が利用するコーヒールームでは、先生たちだけではなく、清掃員や工事にきている建設業の人も一緒の空間でコーヒーを飲んでいた。案内してくれた方が「職業に関わらず、みんなコーヒーを飲んで休憩をする。だからこの場所は、誰でも使える。だってフィンランドはequality、誰にでも平等でしょう」と。
日本の職員室で、色んな清掃業者や建設業者のスタッフが、先生と一緒の場でお茶飲んでる光景が想像できなかったので、なんだかおもしろかった。
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